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田渕孝幸さんの部屋

1997年歿 28

​ 弓道1

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左下の「力強い弓に病魔も退散」という見出しの記事は、「九人で争われた弓道男子個人決勝。弓を射る前、一度座ってから立ち上がるのが作法だが、右足が不自由で正座できない田渕孝幸(出水商二年)は一人、立ったまま28㍍先の的を見すえていた」と始まっている。

 息子は、小学生の頃から、体育はほとんどできませんでした。学校へは、送り迎えをしていました。高校に進んで弓道に出会い、〝やってみたい〟と言いました。弓道は弓を引く時に力が要るので、出血を心配しました。でも、主治医に相談すると、〝やってみたら〟と背中を押してくれ、息子は、〝自分にもできることがあったんだ〟と喜びました。
 夏休みや冬休みには、早くから起きて部活に出かけ、腕がメキメキ上がりました。高二の時には山梨で行なわれたインターハイに出場し、高三の時には国体にも出場しました。マスコミにも取り上げられ、「血友病を乗り越えて出場」などの見出しが躍ったものです。

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