1994年歿 15歳
キルト1

――「HAPPY DAYS」キルト――
このキルトは、15歳で亡くなった息子のために、彼の面倒を見て下さった看護婦さんたちの手によって作られたものです。
看護婦さんたちがそれぞれ〝息子の好きだったもの〟をテーマにしてパーツを作り、それを土台布の上に縫いとめました。
彼の人となりがにじみでるあたたかいキルトになったのがうれしくて、「HAPPY DAYS」キルトと名づけました。
ずい分逆説的なネーミングですが……。
息子の命を奪ったものに対する怒り、悲しみは消えないし、また、消すべきでもないと思いますが、それを声高に叫ぶことができない私たちは、さまざまな想いをキルトという一枚の布に託しています。それを見て下さる方々に感じとっていただければ幸いです。
――猫好きR君の母より――